子どもの「口ポカン」は危険信号?口腔機能発達不全症の完全ガイド|上永谷駅から徒歩2分の歯医者|上永谷デンタルクリニック

〒233-0013神奈川県横浜市港南区丸山台1丁目14-6 3階
045-752-9274
WEB予約
ヘッダー画像

歯科コラム

子どもの「口ポカン」は危険信号?口腔機能発達不全症の完全ガイド|上永谷駅から徒歩2分の歯医者|上永谷デンタルクリニック

子どもの「口ポカン」は危険信号?口腔機能発達不全症の完全ガイド

Pocket

口ポカンとは?口腔機能発達不全症の基礎知識

お子さんの口が常に開いている「口ポカン」の状態。これは単なる癖ではなく、口腔機能発達不全症という医学的な問題かもしれません。この状態は、近年増加傾向にあり、学齢児童の8割近くが該当するとの報告もあります。

口腔機能発達不全症とは、15歳未満(2022年からは18歳未満に拡大)の子どもにおいて、食べる・話す・呼吸するなどの機能や発達に問題がある状態を指します。虫歯は減少している一方で、口呼吸をしている子どもが増えているのです。

口腔機能の発達は、歯並びや顔立ちだけでなく、全身の健康にも大きく影響します。そのため、2018年には口腔機能発達不全症の検査や治療について健康保険が適用されるようになりました。これは、この問題の重要性が医療的にも認められた証拠です。

口腔機能発達不全症の主な症例には、以下のようなものがあります:

  • いつも口が開いている(口ポカン)
  • 食べ物を飲み込むのが苦手
  • かむ時間が短すぎる、または長すぎる
  • 偏食や小食で体重が増えない
  • 指しゃぶりや爪かみがやめられない
  • 正しく発音できない音がある(カ・サ・タ・ナ・ラ行)
  • いびきがひどい
  • 生えるのが遅い歯がある

子ども自身は自覚していないことが多いため、保護者の早期発見が非常に重要です。お子さんの口元に注目して、これらの症状に心当たりがあれば、専門医への相談を検討しましょう。

小児歯科

口ポカンが引き起こす健康リスクと将来への影響

お子さんの「口ポカン」は見た目の問題だけではありません。放置すると、さまざまな健康リスクを引き起こす可能性があります。

口腔機能の発達は、食べる・呼吸するといった生命維持に極めて重要な働きを担っています。そのため、口腔機能発達不全症は歯並びや顔立ちだけでなく、全身の健康状態にも大きな影響を及ぼすのです。学習能力や運動能力にも支障が生じることが指摘されています。

放置した場合に生じる可能性のある主なリスクには、以下のようなものがあります:

  • 睡眠時無呼吸症候群
  • 虫歯や歯周病
  • 風邪をひきやすくなる
  • 集中力の低下
  • 姿勢の悪化

特に注目すべきは、成人期のいびきや睡眠時無呼吸症候群の発症要因となったり、高齢期には摂食・嚥下障害から要介護となる可能性も指摘されていることです。つまり、子どもの頃の口腔機能の問題が、生涯にわたって健康に影響を及ぼす可能性があるのです。

 

子どもの口腔機能の発達は、その子の一生の健康を左右する土台となります。

 

マスク生活が日常となった現代では、口呼吸になりやすく、友達との会話も抑制されるなど、子どもの口腔機能の健やかな発達が懸念されています。お子さんの将来のために、早期発見・早期対応が非常に重要なのです。

口腔機能発達不全症の診断と症状チェックポイント

お子さんに口腔機能発達不全症の可能性があるかどうか、ご家庭でも確認できるチェックポイントをご紹介します。

まずは、お子さんの普段の様子をよく観察してみましょう。口元に注目して、以下のような症状がないか確認してください。これらは口腔機能発達不全症の可能性を示すサインです。

日常生活での観察ポイント

  • 普段から口が開いている(口ポカン)
  • 口で呼吸をしている(口呼吸)
  • 食事の際にむせることが多い
  • 食べるのが遅い、または極端に早い
  • 好き嫌いが多く、偏食がある
  • 硬いものを避ける傾向がある
  • よく風邪をひく
  • いびきをかく

発音と会話の様子

  • 特定の音(サ行、タ行、ラ行など)が正しく発音できない
  • 滑舌が悪い
  • 鼻声が目立つ

歯並びと顔の特徴

  • 上の前歯が前に出ている(出っ歯)
  • 歯並びが乱れている
  • 前歯で噛み切れない(開咬)
  • 顔が長い印象がある

これらのチェックポイントに複数当てはまる場合は、口腔機能発達不全症の可能性があります。ただし、最終的な診断は歯科医師による専門的な検査が必要です。

かかりつけの歯科医院で相談してみましょう。2018年から口腔機能発達不全症の検査や治療に健康保険が適用されるようになりましたので、専門的な診断と適切な治療を受けることができます。

お子さんの健やかな成長のためにも、気になる症状があれば早めに相談することをおすすめします。早期発見・早期治療が、将来の健康を守る鍵となります。

筋機能療法による治療とその効果

口腔機能発達不全症の治療法として注目されているのが「筋機能療法」です。この治療法は、口腔周囲の筋肉を適切に機能させるためのトレーニングを行い、根本的な問題を改善していく方法です。

筋機能療法は特に5歳から10歳の期間に効果的です。この時期は上顎の成長が活発で、10歳までに上顎の成長の80%が終わると言われています。成長の余力がある時期に治療を始めることで、将来的に歯を抜かない矯正治療が可能になるのです。

筋機能療法の治療の流れ

筋機能療法の治療は、以下のような流れで進められます:

  • 院内でのトレーニング(例:舌のトレーニング)
  • 自宅でのトレーニング(指定のマウスピース・バイオブロックを使用)
  • 院内でトレーニングの成果を確認
  • これらのステップを繰り返し、約2年間トレーニングを継続
  • 定期チェック

治療に使用するマウスピースには、さまざまな効果があります。歯並びが悪くなる原因となる悪い癖を改善しながら、正しい歯並びを促進します。また、唇や頬の筋肉を鍛える効果や、口呼吸や舌の癖を治して鼻呼吸ができるようになる効果もあります。さらに、正しい発音や食べ物の飲み込み方を学ぶこともできます。

筋機能療法の特徴と利点

筋機能療法の大きな特徴は、単に歯並びの見た目を美しくするだけでなく、全身の健康を改善することを目的としている点です。症状の根本原因から改善し、お子さんの身体の健全な成長を促進します。

通常の歯科矯正は後戻りしやすく、メンテナンスが必要なことが多いのに対し、筋機能療法は根本から改善するため後戻りしにくいという利点もあります。

お子さんの顔立ちや表情の変化にも影響することがあり、治療が進むにつれて、お顔全体の魅力的な変化を実感できることもあります。

筋機能療法は限られた時期にしかできない治療法です。お子さんの成長に合わせた適切な時期に治療を始めることが、最大の効果を得るためのポイントとなります。

お子さんの健やかな口腔発達を促す家庭でのケア

口腔機能の健全な発達を促すためには、専門的な治療だけでなく、ご家庭でのケアも非常に重要です。日常生活の中で取り入れられる簡単なポイントをご紹介します。

まず、3歳までの食事の与え方が重要です。テーブルや服が汚れても、手づかみでしっかり噛んで食べることが大切です。これにより、口腔周囲の筋肉が適切に発達します。

食事を通じた口腔機能の発達促進

  • 年齢に合わせた硬さの食べ物を提供する
  • よく噛むことを意識させる(一口30回を目標に)
  • 食事中はテレビやスマホを見ないようにし、集中して食べる環境を作る
  • 家族で一緒に食事をし、正しい食べ方を見せる

呼吸と姿勢の改善

  • 鼻呼吸を意識させる(鼻炎がある場合は耳鼻科で相談)
  • 正しい姿勢を保つよう声かけをする
  • 適度な運動を取り入れ、全身の発達を促す

お菓子の選び方も工夫できるポイントです。例えば、硬めのグミは咀嚼のトレーニングになります。市販の「忍者めし」や「グミサプリ」などのハードグミを使って、毎日咀嚼のトレーニングを行うと効果的です。ポイントはすぐに飲み込まずに、しっかり回数をかけて噛み続けることです。

また、定期的な歯科検診も欠かせません。口腔機能の発達状況を専門家にチェックしてもらうことで、早期に問題を発見し対応することができます。

お子さんの口元をよく観察し、口ポカンや口呼吸などの症状が見られる場合は、「お口をきちんと閉じようね」と優しく声をかけてあげましょう。ただし、過度な指摘はストレスになるので注意が必要です。

これらの家庭でのケアを継続することで、お子さんの口腔機能の健全な発達を支援することができます。気になる症状がある場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。

専門医療機関での診断と治療の流れ

お子さんの口腔機能に不安を感じたら、専門の医療機関を受診することをおすすめします。ここでは、診断から治療までの一般的な流れをご紹介します。

まずは矯正相談から始めましょう。初回の相談では、お子さんの症状や気になる点を詳しく伝えることが大切です。医師はお子さんの口腔内の状態を確認し、必要に応じて詳しい検査を行います。

診断のための検査

口腔機能発達不全症の診断には、以下のような検査が行われることがあります:

  • 口腔内の視診・触診
  • CTスキャンによる精密検査
  • お子さんの癖を記録するための動画撮影
  • 必要に応じて唾液検査

これらの検査結果をもとに、医師が総合的に診断を行います。口腔機能発達不全症と診断された場合は、お子さんの状態に合わせた治療計画が立てられます。

治療計画と費用

治療計画は個々のお子さんの状態によって異なりますが、一般的には筋機能療法を中心とした治療が行われます。治療期間は約2年間が目安となることが多いです。

費用については、筋機能療法矯正で400,000円〜(税別)が一般的です。これには相談料、検査料、診断料が含まれています。また、機能改善を目的とした矯正治療は医療費控除の対象となる可能性もありますので、詳細は国税庁のホームページなどで確認してみるとよいでしょう。

治療の実際

治療は主に以下のようなステップで進められます:

  • 院内での舌のトレーニングなどの指導
  • 専用のマウスピースやバイオブロックの作成と使用方法の説明
  • 自宅でのトレーニング方法の指導
  • 定期的な通院による経過観察とトレーニングの調整

バイオブロックは上顎の骨の成長を促す装置で、鼻詰まりや口呼吸の機能改善を促進します。治療が進むにつれて、お顔全体の魅力的な変化を実感できることもあります。

治療を成功させるためには、医師の指示に従った自宅でのトレーニングの継続が非常に重要です。お子さんが楽しく続けられるよう、ご家族のサポートも大切です。

口腔機能発達不全症の治療は、お子さんの将来の健康を左右する重要なものです。信頼できる専門医のもとで、適切な治療を受けることをおすすめします。

まとめ:お子さんの健やかな成長のために

口腔機能発達不全症は、単なる「口ポカン」の状態ではなく、お子さんの将来の健康に大きく影響する重要な問題です。早期発見・早期治療が、お子さんの健やかな成長を支える鍵となります。

この記事でご紹介したように、口腔機能の発達は歯並びや顔立ちだけでなく、全身の健康、学習能力、さらには将来の生活の質にまで影響します。特に5歳から10歳の期間は上顎の成長が活発で、この時期に適切な対応をすることが非常に重要です。

日常生活では、お子さんの口元をよく観察し、口ポカンや口呼吸などの症状に気づいたら、専門医に相談することをおすすめします。また、正しい食べ方や鼻呼吸の習慣づけなど、ご家庭でのケアも効果的です。

筋機能療法は、口腔機能発達不全症の根本的な改善を目指す効果的な治療法です。単に歯並びの見た目を改善するだけでなく、全身の健康を促進する点が大きな特徴です。

お子さんの健やかな成長のためには、保護者の皆様の気づきと適切な対応が非常に重要です。気になる症状があれば、ぜひ専門医に相談してみてください。

上永谷デンタルクリニックでは、お子さまの口腔機能発達不全症に対する筋機能療法による矯正治療を提供しています。CTスキャンと動画撮影による正確な診断、矯正専門医の在籍、バイオブロックを使用した治療など、お子さまの健やかな成長をサポートする体制を整えています。まずは矯正相談から始めてみませんか?

お子さまの将来の健康のために、早めの対応をおすすめします。詳しくは上永谷デンタルクリニックまでお気軽にご相談ください。