唾液検査で分かる虫歯になりやすい子の特徴|専門医が解説する予防ステップ|上永谷駅から徒歩2分の歯医者|上永谷デンタルクリニック

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歯科コラム

唾液検査で分かる虫歯になりやすい子の特徴|専門医が解説する予防ステップ|上永谷駅から徒歩2分の歯医者|上永谷デンタルクリニック

唾液検査で分かる虫歯になりやすい子の特徴|専門医が解説する予防ステップ

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お子様の虫歯リスク、実は唾液で分かります

「毎日しっかり歯磨きをしているのに、うちの子はすぐ虫歯になってしまう・・・」

そんなお悩みを抱えている保護者の方は少なくありません。実は、虫歯のなりやすさには個人差があり、その原因の多くは「唾液の質」に隠されています。唾液検査を行うことで、お子様がどのような虫歯リスクを持っているのかを科学的に把握することができるのです。

当院で行っている唾液検査は、「シルハ(SillHa)」という唾液検査システムを用いたものです。少量の水で軽くお口をすすぐだけで、お口全体の状態を短時間でチェックできる検査で、お子様だけでなく大人の方にもご利用いただけるものです。本記事ではとくに「子どもの虫歯予防」という視点から解説していますが、検査自体は幅広い年齢の方を対象としています。

上永谷デンタルクリニックでは、お子様一人ひとりの口腔環境を詳しく分析し、最適な予防プログラムをご提案しています。唾液検査は痛みを伴わず、わずか数分で完了する簡単な検査です。この記事では、唾液検査で分かる虫歯リスクの特徴と、効果的な予防ステップについて詳しく解説していきます。

唾液検査とは?虫歯リスクを科学的に測定する方法

唾液検査は「サリバテスト」とも呼ばれ、お口の中の環境を客観的に評価するための検査方法です。
当院では、専用の洗口用水で10秒ほどお口をすすいでいただき、その洗口液を用いて唾液検査装置「シルハ」で測定します。検査方法は非常にシンプルで、

  • 洗口用の水で10秒間お口をすすぐ

  • 吐き出した液を専用の試験紙に滴下する

  • 装置にセットして約5分待つ

という流れで、その場で結果を確認できる簡易検査です。採取した唾液から、虫歯菌の数、唾液の量、唾液の中和力(緩衝能)、ラクトバチラス菌の数など、複数の項目を測定します。これらのデータを総合的に分析することで、特にお子様が虫歯になりやすい体質かどうかを科学的に判断できるのです。

唾液検査で測定できる主な項目

唾液検査では、以下のような重要な項目を測定します。

  • ミュータンス菌の数・・・虫歯の主な原因となる細菌で、糖分を分解して酸を作り出します
  • 唾液の分泌量・・・唾液が少ないと自浄作用が弱まり、虫歯になりやすくなります
  • 唾液の緩衝能・・・口の中を中性に戻す力で、この力が弱いと歯が溶けやすい状態が続きます
  • ラクトバチラス菌の数・・・虫歯の進行に関わる細菌で、深い虫歯部分に多く見られます
  • 口腔内の酸性度・・・口の中が酸性に傾くと、歯のエナメル質が溶けやすくなります
  • 白血球やタンパク質の量・・・歯ぐきの健康状態を示す指標となります

これらの項目を総合的に評価することで、お子様を含む一人ひとりのお口の状態や虫歯リスクを多角的に把握できます。

当院で採用しているシルハによる唾液検査では、測定時間は約5分程度で、その場でグラフや数値として結果を確認できるため、診察とあわせて分かりやすくご説明することが可能です。

唾液検査を受けるメリット

唾液検査の最大のメリットは、お子様の虫歯リスクを「見える化」できることです。漠然とした不安ではなく、具体的なデータに基づいて予防対策を立てられます。

また、検査結果をもとに、お子様一人ひとりに最適な予防プログラムを組み立てることができます。例えば、ミュータンス菌が多いお子様にはフッ素塗布の頻度を増やす、唾液の分泌量が少ないお子様には唾液の分泌を促す方法を指導するなど、オーダーメイドの予防ケアが可能になるのです。

虫歯になりやすい子の特徴|唾液検査で分かること

唾液検査の結果から、虫歯になりやすいお子様にはいくつかの共通した特徴が見られます。

ミュータンス菌が多い

ミュータンス菌は、虫歯の最大の原因菌です。この細菌は糖分をエサにして酸を作り出し、歯のエナメル質を溶かしていきます。ミュータンス菌の数が多いお子様は、同じように歯磨きをしていても虫歯になりやすい傾向があります。

興味深いことに、ミュータンス菌は生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には存在しません。生後4か月頃から、親とのスキンシップを通じて口腔細菌が伝播することが最近の研究で明らかになっています。ただし、親から子への細菌の伝播は避けられないものであり、食器の共有を過度に気にする必要はないとされています。重要なのは、お子様の口腔環境を虫歯になりにくい状態に整えることです。

唾液の分泌量が少ない

唾液には、口の中を清潔に保つ「自浄作用」があります。また、食事によって酸性に傾いた口の中を中性に戻す「緩衝能」や、細菌の増殖を抑える「抗菌作用」も持っています。唾液の分泌量が少ないお子様は、これらの防御機能が弱まり、虫歯になりやすい状態になります。

唾液の分泌量が少ない原因としては、口呼吸の習慣、水分摂取不足、ストレス、薬の副作用などが考えられます。特に「おくちぽかん」と呼ばれる口呼吸の習慣は、唾液の蒸発を促進し、口腔内の乾燥を引き起こします。

唾液の中和力(緩衝能)が弱い

食事をすると、口の中は一時的に酸性に傾きます。通常、唾液の働きによって数分から数時間で中性に戻りますが、この中和力が弱いお子様は、歯が酸にさらされる時間が長くなり、虫歯リスクが高まります。

唾液の緩衝能が弱い場合、フッ素を含む歯磨き粉や洗口剤を使用することで、唾液の力を補うことができます。また、飲食回数が多いと口の中が酸性に傾く時間が長くなるため、間食の回数を減らすことも重要です。

ラクトバチラス菌が多い

ラクトバチラス菌は、虫歯の進行に大きく影響する細菌です。この菌は虫歯の深い部分に多く見られ、既に虫歯がある場合や、食生活に問題がある場合に増加する傾向があります。ラクトバチラス菌が多いお子様は、虫歯の進行が早く、治療後も再発しやすい特徴があります。

年齢別の虫歯リスクと予防の重要性

お子様の年齢によって、虫歯リスクは大きく変化します。

乳歯期(生後6か月~6歳頃)

乳歯が生え始める生後6か月頃から、虫歯予防は始まります。乳歯は永久歯に比べてエナメル質が薄く、虫歯になりやすい特徴があります。また、乳歯の虫歯を放置すると、後から生えてくる永久歯にも悪影響を及ぼす可能性があります。

この時期に重要なのは、口の中を虫歯になりにくい環境に整えることです。6歳以前に虫歯予防を始めたお子様は、12歳になっても虫歯ゼロを達成している割合が非常に高いというデータがあります。一方、6歳以降に初めて来院したお子様は、すでに永久歯が虫歯になっていたり、口腔環境の改善が間に合わなかったりするケースが多く見られます。

永久歯への生え変わり期(6歳~12歳頃)

6歳頃になると、最初の永久歯である「6歳臼歯」が生えてきます。この時期は特に虫歯になりやすい時期です。なぜなら、生えたばかりの永久歯は歯の表面が完全に硬化しておらず、虫歯菌の攻撃に弱いからです。歯が口の中に出てきてから1~2年は、歯の表面がどんどん強くなっていく時期であり、この期間の積極的な虫歯予防が非常に重要です。

また、この時期は乳歯と永久歯が混在しているため、歯並びが複雑で磨き残しが多くなりがちです。保護者による仕上げ磨きは、小学校低学年まで継続することが推奨されています。

成長期における口腔機能の発達

5歳から10歳の期間は、上顎の成長にとって非常に重要な時期です。上顎の成長は10歳までに80%が完了するため、この時期に歯並びが悪くなる原因や癖を改善することが、将来的に歯を抜かない矯正治療につながります。

「おくちぽかん」や口呼吸、舌の癖などの口腔機能発達不全症の症状がある場合、放置すると無呼吸症候群、虫歯、風邪をひきやすい、集中力の低下、姿勢の悪化などのリスクが高まります。唾液検査と合わせて、口腔機能のチェックも行うことで、総合的な口腔健康を守ることができます。

唾液検査の結果を活かした効果的な予防ステップ

唾液検査の結果が出たら、次は具体的な予防対策を実践していきます。

ステップ1:毎日の仕上げ磨きを徹底する

虫歯予防の基本は、やはり歯磨きです。特に保護者による仕上げ磨きは、小学校低学年まで継続することが重要です。

仕上げ磨きのポイントは、「リズムよく」「痛くなく」「終わったらほめる」ことです。口腔内を右上、左上、右下、左下の4つのパートに分け、それぞれ10まで数えながら行うと、お子様も終わりが分かりやすく、協力的になります。また、前歯の中央にある筋「上唇小帯」を傷つけないよう、優しく丁寧に磨くことが大切です。

ステップ2:フッ素を活用する

フッ素には、歯の表面を強化し、虫歯菌の活動を抑制する効果があります。唾液検査で虫歯リスクが高いと判定されたお子様には、フッ素含有の歯磨き粉や洗口剤の使用、歯科医院でのフッ素塗布が効果的です。

特に唾液の緩衝能が弱いお子様や、ミュータンス菌が多いお子様には、フッ素による予防効果が期待できます。フッ素塗布は定期的に行うことで、より高い予防効果が得られます。

ステップ3:食生活を見直す

虫歯は食生活と密接に関係しています。特に注意したいのは、「だらだら食べ」です。頻繁に飲食をすると、口の中が酸性に傾く時間が長くなり、唾液による修復(再石灰化)が追いつかなくなります。

間食の回数を減らし、食事やおやつの時間を決めることが大切です。また、甘いものを食べた後は、水やお茶を飲んで口の中をすすぐ習慣をつけると良いでしょう。ラクトバチラス菌が多いお子様は、特に食生活の改善が重要です。

ステップ4:定期的な歯科検診とクリーニング

どんなに丁寧に歯磨きをしても、磨き残しは必ず発生します。定期的に歯科医院でプロフェッショナルなクリーニング(PMTC)を受けることで、普段の歯磨きでは取り除けない汚れや細菌を徹底的に除去できます。

PMTCでは、歯科衛生士が専用の器具を使って、歯の表面や歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目などを丁寧に清掃します。多くのお子様は、気持ちよくて途中で眠ってしまうほどです。定期的なクリーニングで口腔内の細菌層を変え、悪玉菌を減らすことができます。

ステップ5:口腔機能の改善(必要な場合)

唾液の分泌量が少ないお子様や、口呼吸の習慣があるお子様には、口腔機能の改善も重要です。舌のトレーニングやマウスピースを使った筋機能療法によって、正しい鼻呼吸を促し、唾液の分泌を改善することができます。

上永谷デンタルクリニックでは、5歳から10歳の限られた成長期にのみ可能な筋機能療法による矯正治療を提供しています。口腔機能発達不全症の症状を改善することで、虫歯リスクの低減だけでなく、全身の健康改善にもつながります。

まとめ|唾液検査で科学的な虫歯予防を始めましょう

唾液検査は、お子様の虫歯リスクを科学的に把握し、効果的な予防対策を立てるための強力なツールです。

虫歯になりやすいお子様には、ミュータンス菌が多い、唾液の分泌量が少ない、唾液の中和力が弱い、ラクトバチラス菌が多いといった特徴が見られます。これらの特徴を唾液検査で明らかにすることで、お子様一人ひとりに最適な予防プログラムを組み立てることができます。

予防の基本は、毎日の仕上げ磨き、フッ素の活用、食生活の見直し、定期的な歯科検診です。特に乳歯期から永久歯への生え変わり期は、虫歯予防の重要な時期です。早期から適切なケアを始めることで、お子様の健康な歯を一生守ることができます。

上永谷デンタルクリニックでは、唾液検査をはじめ、科学的なアプローチでお子様から大人の方までの虫歯予防をサポートしています。CTスキャンと動画撮影による正確な診断、矯正専門医の在籍、筋機能療法による口腔機能の改善など、総合的な小児歯科・予防歯科治療を提供しています。

上永谷駅から徒歩2分、土日も診療していますので、お忙しい保護者の方でも通院しやすい環境です。

お子様の虫歯リスクが気になる方、またご自身の将来の歯の健康が気になる大人の方も、ぜひ一度ご相談ください。唾液検査でお口の状態を「見える化」し、一人ひとりに合わせた予防プランをご提案いたします。

詳しい情報や矯正相談のご予約は、上永谷デンタルクリニックの公式サイトをご覧ください。お子様の明るい未来のために、今日から虫歯予防を始めませんか?

上永谷デンタルクリニック院長

平野信実

経歴

2012年4月 神奈川の大手法人の歯科医院で勤務、分院長など歴任

資格・所属学会

  • 日本口腔インプラント学会会員
  • 京都インプラント研究会会員
  • JSOI専修医