口の中がネバネバする原因は?唾液の異常と虫歯・口臭リスクの関係|上永谷駅から徒歩2分の歯医者|上永谷デンタルクリニック

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歯科コラム

口の中がネバネバする原因は?唾液の異常と虫歯・口臭リスクの関係|上永谷駅から徒歩2分の歯医者|上永谷デンタルクリニック

口の中がネバネバする原因は?唾液の異常と虫歯・口臭リスクの関係

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朝の不快感、それは唾液の異常かもしれません

朝起きたとき、口の中がネバネバして不快に感じたことはありませんか?

実はこの症状、多くの方が経験しているものです。口の中のネバネバ感は、単なる一時的な不快感にとどまらず、放置すると虫歯や歯周病、口臭といった深刻な口腔トラブルにつながる可能性があります。この記事では、口の中がネバネバする原因から、唾液の重要な役割、そして今日からできる改善方法まで、歯科医師の視点から詳しく解説します。

口腔環境を整えることは、お口の健康だけでなく全身の健康にも深く関わっています。ぜひ最後までお読みいただき、快適な口腔環境を取り戻すための第一歩を踏み出しましょう。

口の中がネバネバするとき、何が起こっているのか

口の中がネバネバすると感じるとき、実は口腔内ではさまざまな変化が起こっています。

この不快な感覚の背後には、「唾液の量や質の変化」と「細菌の増殖」という2つの大きな要因が存在します。まず理解していただきたいのは、健康な口腔環境では唾液が重要な役割を果たしているということです。唾液は口の中を潤すだけでなく、細菌の繁殖を抑え、食べ物の消化を助け、歯を守るという多くの機能を持っています。

唾液の量や質が変化する理由

唾液の分泌量が低下したり、粘性が高まったりすると、ネバネバ感を感じやすくなります。水分不足による体内の水分量の減少は、唾液の分泌量にも直接影響を与えます。また、ストレスや緊張状態では交感神経が優位になり、唾液の分泌が抑えられてしまいます。

加齢とともに唾液腺の機能が低下し、分泌量が減少することも知られています。口呼吸の習慣がある方は、口腔内が乾燥しやすく、ネバつきの原因となります。さらに、抗うつ薬や抗アレルギー薬など一部の薬剤には、唾液の分泌を減らす作用があることも報告されています。

唾液の質についても注目が必要です。糖分や炭水化物の摂取が多いと、唾液の粘性が増してネバネバしやすくなります。繊維質の少ない食事や加工食品ばかりを摂取していると、唾液の質が低下することがあります。

細菌の増殖と歯垢の蓄積

口の中には300〜700種類以上の細菌が生息しているといわれています。

普段は唾液の働きで細菌のバランスが保たれていますが、歯磨き不足で歯垢が溜まると、細菌の温床になりやすくなります。舌の表面に細菌や食べかすが付着する「舌苔(ぜったい)」も、ネバつきや口臭の原因となります。糖分の摂取が多いと、細菌は糖分を栄養にして増殖しやすくなるのです。

細菌が増えると、口腔内でバイオフィルム(細菌の膜)が形成され、ネバネバ感が増します。特に夜間は唾液の分泌が減るため、朝起きたときに口の中がネバネバしやすくなります。就寝中は口を動かす機会が少なく、唾液量も最小限になるため、細菌の数が最大値に達するのです。

口腔内のpHバランスの変化

健康な口腔内はpH6.8〜7.0(ほぼ中性)に保たれています。しかし、糖分の摂取により細菌が酸を生成したり、飲酒や喫煙によって口腔内が乾燥したりすると、酸性に傾きます。胃酸の逆流(逆流性食道炎)も口腔内を酸性にする要因となります。

口の中が酸性になると、歯の表面が溶けやすくなる「脱灰」という現象が起こります。細菌が増殖しやすくなり、ネバネバした不快感が増すのです。唾液にはpHを中和する働きがあるため、唾液が減少するとこのバランスが崩れやすくなります。

口の中がネバネバする主な原因

口の中のネバネバ感には、さまざまな原因が考えられます。

一時的なものから慢性的なものまで、その背景を理解することが改善への第一歩となります。ここでは、代表的な原因について詳しく見ていきましょう。

歯周病による影響

歯周病がある程度進行すると、患部から「歯肉溝浸出液」という粘度の高い液体が染み出してきます。この液体が、口の中のネバネバの原因となるのです。歯周病は初期においては痛みもなく自覚できないため、静かに進行する病気として知られています。

一見何でもないようでも、歯を磨くなどちょっとした刺激で容易に出血があることがよくあります。病気が進行すると歯ぐきからの出血に膿が混じってくるようになり、口臭もひどくなってきます。歯周病では、唾液が減少してしまうほど歯周病菌が繁殖するケースもあります。

舌苔(ぜったい)の蓄積

舌の粘膜に汚れが付着したままにすると、細菌の温床になります。

見た目もだんだんと白くなり、舌苔となります。体調が良くないときなどには、舌の表面に白っぽいものが付着することがあります。これは歯垢と同じような細菌の固まりで、口臭の原因にもなります。舌をきれいにすると口臭も軽減されることが知られています。

ドライマウスと口呼吸

慢性的に口呼吸している人は、ドライマウスになりやすく、お口の中が常に乾燥した状態です。花粉症など鼻炎の人は、服用薬の副作用でお口や喉が渇きやすくなることもあります。唾液は口臭予防に大切なもので、口の中を洗い流す作用、細菌の増殖を抑える作用、口の中の粘膜を保護する作用などがあります。

唾液の分泌が少なくなると、口の中が不潔になり、虫歯や歯周病になったり、口の中が乾燥して口臭が強くなったりしやすくなります。

ストレスと自律神経の影響

不安や緊張、恐怖などからくる過度なストレスは、自律神経に影響をきたして唾液量が減り、喉や口の中がカラカラになります。唾液量が減ることでお口の中がネバネバになります。

唾液にはさらさらした成分とネバネバした成分があり、リラックスしている状態だとさらさらの唾液が多く分泌され、反対にストレスがある状態だとネバネバの唾液が多く分泌されます。緊張しているときなどに口の中がネバネバとするのも、この現象が原因の一つです。

加齢による唾液腺機能の低下

加齢とともに舌や顎の筋肉が衰え、口を動かす量が減り、唾液腺が刺激されなくなることで唾液も減少してきます。また、細菌に対する免疫力が落ちたり、水分摂取量が減ったりすることも原因です。高齢者の方は特に、唾液の減少による口腔トラブルに注意が必要です。

唾液の驚くべき6つの働き

唾液は「つば」や「よだれ」といったネガティブな印象を持たれがちですが、実はお口だけでなく全身の健康を守る大切な存在です。

もし唾液が出なくなったら、虫歯や口臭、味覚の異常だけでなく、免疫力の低下や病気のリスクまで高まることがあります。ここでは、唾液の6つのスゴイ働きをご紹介します。

自浄作用〜お口の中を洗い流す力

唾液には、お口の中の汚れを洗い流してくれる働きがあります。食べカスや細菌を除去して、虫歯や歯周病、口臭の予防に役立ちます。この自浄作用が低下すると、細菌が増殖しやすくなり、さまざまな口腔トラブルの原因となります。

緩衝作用〜酸や刺激から歯を守る

唾液は、酸や温度の刺激から歯を守り、口腔内のpHを中性に保ちます。甘いものを食べた後に酸を中和して虫歯を防ぐ力があります。この緩衝作用により、食事のたびに酸性に傾く口腔内を素早く中性に戻すことができるのです。

再石灰化作用〜歯を修復・強化する

歯の表面が酸で溶け始めても、唾液に含まれるカルシウムやリンが歯を修復・強化してくれます。

この再石灰化作用は、初期虫歯の進行を防ぐ重要な働きです。唾液が十分に分泌されていれば、軽度の脱灰は自然に修復されることがあります。

抗菌作用〜体を守る第一線

唾液には10種類以上の免疫物質や酵素が含まれ、ウイルスや細菌から体を守る第一線として働きます。口腔内に侵入しようとする病原体を、唾液の抗菌成分が撃退してくれるのです。この作用が低下すると、風邪をひきやすくなったり、口内炎ができやすくなったりします。

消化作用〜食べ物の分解を助ける

唾液に含まれる酵素「アミラーゼ」が炭水化物を分解します。よく噛むことで、消化を助けるだけでなく甘味を感じやすくなります。食事の最初の消化プロセスは、実は口の中から始まっているのです。

湿潤作用〜粘膜を保護し、機能を支える

口腔内をうるおすことで、粘膜の保護・炎症予防・発声・飲み込みのサポートをします。乾燥すると口内炎や痛みの原因になります。また、食べ物を飲み込む際にも、唾液による潤滑作用が重要な役割を果たしています。

唾液が減少すると起きやすいトラブル

唾液の分泌量が減少すると、さまざまな口腔トラブルが発生しやすくなります。

口臭や虫歯が増えるだけでなく、味を感じにくくなったり、舌がピリピリして食べにくくなったりします。体調を崩しやすくなることもあり、誤嚥性肺炎のリスクが上がることも報告されています。誤嚥性肺炎は2021年の死因順位で6位と全体の3.4%を占めており、見過ごせない感染症です。

唾液が減少している場合は、食事を胃へスムーズに運べずに誤って肺に細菌と食事が入ってしまい、誤嚥性肺炎を引き起こす恐れがあります。さらに、がんなど重大な疾患への影響も指摘されています。唾液の減少は、単なる口の中の問題ではなく、全身の健康に関わる重要な問題なのです。

今日からできる口のネバネバ改善方法

口の中のネバネバを解消するために、今日からできる具体的な対策をご紹介します。

これらの方法を日常生活に取り入れることで、快適な口腔環境を取り戻すことができます。

こまめに歯磨きをする

汚れを溜めて細菌が増殖しないようにするために、こまめに歯を磨きましょう。食事を摂った後、おやつを食べた後、就寝前後のタイミングは特にお口の中に汚れが溜まりやすいです。特に歯の裏側や歯と歯の隙間などは注意が必要です。

歯ブラシはやさしく使い、強く磨きすぎると歯茎を傷つけることがあるため、力を入れすぎないようにしましょう。歯科医院では歯の磨き方や磨き残しやすい場所を教えてくれますので、TBI(歯磨き指導)を受けて正しい歯ブラシの仕方で清潔な口腔内を保ちましょう。

唾液腺を刺激する

すっぱい物を食べたり、よく噛んで食べると唾液の分泌が促進されます。

柑橘類などの酸味のあるものや噛みごたえのあるもの食べたり、食事以外ではガムを噛むのも効果的です。唾液は舌・顎・耳下の3つの唾液腺から分泌されます。耳下の唾液腺は主にさらさらの唾液が分泌されます。上の奥歯のあたりを後ろから前に指で軽く圧迫するようにマッサージすることで、唾液の分泌が促されます。

ストレスをコントロールする

ストレスは唾液の分泌が抑制されます。また、ネバネバの唾液が分泌されます。ストレスをなくすことは難しいですので、しっかりと睡眠や休息を取ることで、日々のストレスをコントロールすることが大切になります。リラックスすることでさらさらの唾液の分泌も促してくれます。

マウスウォッシュを使用する

歯磨きと同じように口をすすぐことにより細菌を減らすことができます。また、市販の洗口剤(マウスウォッシュ)を使用することにより、細菌を洗い流すだけではなく繁殖を抑制できる効果も期待ができます。

よく噛む・よく話す・よく笑う

表情筋や唾液腺が活発になります。鼻呼吸を意識することも重要です。口呼吸では唾液が乾いてしまい効果が弱まります。こまめな水分補給も忘れずに。脱水気味になると唾液の量が激減します。

薬の副作用にも注意が必要です。特に生活習慣病の薬には唾液分泌を抑えるものも多くあります。服用している薬がある場合は、医師や薬剤師に相談してみましょう。

「歯科メンテナンス」がネバネバ改善の近道になる

セルフケアで改善するケースもありますが、ネバネバが続く場合は、歯周病や歯石、バイオフィルム(細菌の膜)などが関わっている可能性があります。これらは日常の歯磨きだけでは除去が難しく、放置すると再発や悪化を繰り返しやすくなります。歯科医院のメンテナンスでは、歯石除去や歯周ポケット内の清掃、バイオフィルムの除去などを行い、ネバネバの根本原因にアプローチできます。

定期メンテナンスは「将来の治療費」を抑えることにもつながる

歯周病や虫歯は、進行すると治療の回数や範囲が大きくなり、結果として治療費や通院負担が増えやすい病気です。一方で、定期的にメンテナンスを受けて口腔内を管理していると、虫歯や歯周病の進行を早期に抑えやすく、再治療の頻度を減らすことが期待できます。
「悪くなってから治す」よりも、「悪くならないように管理する」ほうが、歯の寿命という意味でも、長い目で見た医療費・時間的コストという意味でも合理的です。

上永谷デンタルクリニックで行う予防・メンテナンス

上永谷デンタルクリニックでは、予防歯科から一般歯科、歯周病治療まで幅広く対応し、口腔内の状態に合わせたメンテナンスを提案しています。
マイクロスコープや口腔内スキャナーを用いた精密な検査により、見えにくいリスクも把握しやすく、歯周病や虫歯の早期管理につなげることが可能です。定期的なクリーニングに加えて、必要に応じてブラッシング指導や生活習慣の見直しも含めた総合的なサポートを行います。

まとめ

口の中のネバネバは、唾液の量や質の変化、細菌の増殖、歯周病、舌苔など、複数の要因が重なって起こることが多い症状です。セルフケアの改善は重要ですが、ネバネバが続く場合は、歯科医院でのメンテナンスによる原因除去と予防管理が欠かせません。
口臭や歯周病が心配な方、朝のネバネバが続く方は、早めに歯科医院で状態を確認し、適切なケアを受けることをおすすめします。

口の中のネバネバが気になる方、口臭や歯周病が心配な方は、ぜひお気軽にご相談ください。詳細はこちら:上永谷デンタルクリニック

お口の健康は、全身の健康の入り口です。今日から始める唾液ケアで、快適な毎日を取り戻しましょう。

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上永谷デンタルクリニック院長 平野信実

経歴

2012年4月

神奈川の大手法人の歯科医院で勤務、分院長など歴任

資格・所属学会

  • 日本口腔インプラント学会会員
  • 京都インプラント研究会会員
  • JSOI専修医