歯がガタガタで矯正を断られた方へ|ワイヤー矯正で治せる理由と対処法
- 2026年4月19日
- 矯正
歯並びがガタガタで矯正治療を断られた経験はありませんか?
「マウスピース矯正では対応できない」と言われ、落胆された方も多いでしょう。
実は、ワイヤー矯正なら複雑な歯並びにも対応できる可能性が高いのです。
歯がガタガタで矯正を断られる理由
歯並びがガタガタの状態は、専門的には「叢生(そうせい)」と呼ばれます。歯が重なり合ったり、捻じれたりしてデコボコしている状態で、いわゆる”八重歯”もこれに含まれます。
マウスピース矯正では、軽度から中等度の不正咬合には対応できますが、重度の叢生や複雑なケースには制約があります。歯が大きくずれている場合や、細かい角度の調整が必要なケースでは、マウスピースだけでは十分な力をかけられないためです。
また、顎の骨が小さい、歯が大きい、先天的に歯が多いといった理由により、歯がきれいに並ぶためのスペースが不足していると、マウスピース矯正では対応が難しくなります。
そのため、ガタガタの歯並びを治したいと思っても、マウスピース矯正では断られてしまうケースが少なくないのです。

ワイヤー矯正が複雑な歯並びに対応できる理由
ワイヤー矯正の仕組み
ワイヤー矯正は、ブラケットと呼ばれる小さな装置を歯の表面に取り付け、ワイヤーを通して歯に力をかけることで徐々に歯を動かしていく仕組みです。
歯の周りには、歯を支えるための骨(歯槽骨)があります。歯と歯槽骨の間には歯根膜というクッションのような役割を持つ薄い膜があります。ワイヤーによって一定方向に力が加わると、歯が動く方向にある歯根膜は縮み、元の厚さに戻ろうとして骨を溶かす細胞に作用して、動く方向にある骨を溶かします(吸収)。
一方で反対側の歯根膜は引っ張られて伸び、伸びた歯根膜は元の厚さに戻ろうとして骨を作る細胞に作用して、反対側にできた隙間に骨を新しく作ります(再生)。このように吸収と再生を繰り返し、少しずつ歯が移動していくのがワイヤー矯正の仕組みです。
幅広い症例への対応力
ワイヤー矯正は、最も長い歴史を持ち治療技術が完成されているため、治療期間が早く済み治療結果も非常に安定しています。歯周病になっている場合や歯が欠損しているなど複雑な治療にも対応ができるため、難易度が高い治療にはワイヤー矯正が選択されるケースが多いのです。
ブラケットとワイヤーを組み合わせることで、細かく調整が可能となり、特に乱れが大きい歯列や複雑な噛み合わせの問題においても、効率よく歯を移動させることができます。ワイヤーには弾性があり、歯の移動方向や強度を制御しやすいことから、歯を正しい位置に誘導しやすく、希望する位置へと理想的に移動させることが可能です。
精密な力のコントロール
ワイヤー矯正では、直線のワイヤーを患者さまの歯列の大きさや形状に合ったアーチ状に曲げ、歯のでこぼこや傾きに応じて、ひねり(トルク)、ループなどの複雑な曲げを組み込んで三次元的に調整していきます。ワイヤーは治療段階ごとにサイズや形(円形・長方形)を変え、必要な柔軟性も選択します。
このように、患者さま一人ひとりに的確に合った矯正装置を、治療のステージに合わせてその都度作っていく治療方法であるため、「フルオーダーメイドの矯正治療」と言われています。

ワイヤー矯正の種類と特徴
表側矯正(唇側矯正)
表側矯正は、歯の表面にブラケットとワイヤーを装着する最も一般的な矯正方法です。
一般的な方法のため安心感を抱きやすいですが、装置が目立つという特徴もあります。ただし、最近ではホワイトワイヤーや透明のブラケットなど審美性の高いタイプも数多く揃っているため、目立たず治療が受けられるようになりました。
世界的にも最も多く製作されている矯正装置であり、治療費用が最も安価になることが多いです。
裏側矯正(舌側矯正)
裏側矯正は、歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着する矯正方法です。
歯の裏側に矯正装置を装着するため目立ちにくいのが特徴ですが、表側矯正よりも違和感を感じる点や発音がしにくいというデメリットがあります。
ハーフリンガル矯正
ハーフリンガル矯正は、上側を裏側矯正で、下側を表側矯正で行う矯正方法です。
目立ちやすい上側の歯の裏側に矯正装置を装着しているので、上下全てを表側矯正にするよりも口を開けた時に装置が目立ちにくく、上下とも裏側矯正にするよりも費用が抑えられるというメリットがあります。
ワイヤー矯正のメリットとデメリット
ワイヤー矯正のメリット
適応範囲が広く、様々な歯並びの人に対応できるのが最大のメリットです。
最もメジャーな矯正方法であり治療実績も多く、歯がねじれていたり、重なったりしてできたガチャ歯でも治せます。他の矯正方法よりも比較的安価で、固定式であるため患者さまの装着に関する負担はあるものの、自己管理の必要がなく、治療が計画通り進む点で優れています。
また、ワイヤー矯正は治療の初期段階からしっかりと歯を固定し、確実に動かすため、一般的に治療期間も安定して短くなる傾向にあります。
ワイヤー矯正のデメリット
装置が目立つ、食事がしにくい、歯が磨きにくい、治療中痛みが伴う場合があるなどのデメリットがあります。
付け外しが自由にできず、汚れが溜まりやすいため、食事中気になったり、食べづらかったりすることもあります。歯の表面に装置をつける場合は見た目が目立つという点も気になる方がいらっしゃるでしょう。
ただし、口内炎や歯磨きなどのデメリットは、大抵1週間ほどで慣れてしまいます。見えることを除けば最もオススメな治療器具だと言えます。

ガタガタの歯並びを放置するリスク
虫歯・歯周病のリスク
歯がガタガタであれば、虫歯や歯周病のリスクも高まります。なぜなら、歯と歯が重なっている部分は磨きにくく、どうしても汚れが残ってしまうからです。
歯がきれいに磨けないと虫歯になってしまうため、注意が必要です。また、歯の汚れによって菌が入り込み、歯茎が炎症を起こして歯周病になってしまいます。
いくらきれいに歯磨きをしても重なった部分から完全に汚れを取り除くことは難しいため、早めの治療を行いましょう。
口内炎の発生リスク
歯が重なって歯磨きがきれいにできないと、虫歯ができてしまう可能性が高くなります。そうなれば、口内環境が悪くなり口内炎になるリスクも高まるため、注意が必要です。
口内炎は舌や唇に水疱や炎症ができてしまう症状であり、酷くなると物が食べられなくなってしまいます。また、頬の内側や舌を噛んでしまうことが多くなり、口内炎の原因になります。持続的な刺激が、舌がんのリスクを高めるという指摘もされています。
身体への影響
歯がガタガタであるということは、身体への影響もあります。うまくものを噛めなくて、顎や関節に過負荷がかかり顔のバランスがゆがむこともあります。
酷くなると、顔だけでなく体全体のバランスも崩れてしまうことも考えられるため、注意が必要です。また、噛み合わせが悪いため硬いものが食べられない・うまく食事が噛み切れないなどの影響も考えられ、そこから身体のバランスを崩すこともあります。
噛み合わせが悪いと頭痛や肩こりになることも考えられるため、放置はよくありません。身体に影響が出る前に、専門の歯科医に相談してみてください。

ワイヤー矯正の治療期間と費用
治療期間
ワイヤー矯正の治療期間は、およそ2〜3年ほどかかります。全体に装置をつけるか、部分的に装置をつけるかでも変わってきます。部分的につける場合はもう少し費用が安くなります。
月に1度来院していただき、ワイヤーを交換したり、調節したりします。歯の動きに合わせてワイヤーを軟らかくて細いものから少しずつ太くて硬いものに変えていき、歯を少しずつ理想の位置に近づけていきます。
費用の目安
ワイヤー矯正の費用は、症例の複雑さや使用する装置の種類によって異なりますが、他の矯正方法と比べて比較的安価になることが多いです。
表側矯正が最も費用を抑えられ、裏側矯正やハーフリンガル矯正は審美性が高い分、費用も高くなる傾向にあります。
治療中のメンテナンス
矯正治療中はブラケットやワイヤーが邪魔で歯磨きがしにくいため、プラーク(歯垢)や歯石を落として虫歯や歯周病予防をします。ワイヤー矯正にはこういった調整やメンテナンスが欠かせませんので必ずご来院ください。
上永谷デンタルクリニックでの矯正治療
当院では、マイクロスコープ、拡大鏡、口腔内スキャナーを用いた精度の高い治療を行っております。
むし歯を放ってしまい、抜歯を勧められ決断を悩んでいる方やむし歯の治療を諦めてしまった方など、当院にご相談ください。CT、マイクロスコープ、口腔内スキャナーなどを用い精度の高い検査と精密な治療を行います。大切な歯です。セカンドオピニオンもご相談ください。
また、治療室とは別途、カウンセリングルームを設けております。治療計画や治療経過を画像参照しながら、納得いくご説明を実施いたします。
院内はバリアフリー設計になっており、ベビーカーや車椅子でも不自由なく通院可能です。地下鉄ブルーライン「上永谷駅」より徒歩2分の所にございます。WEB予約対応で、土曜・日曜も診療中です。
まとめ
歯がガタガタで矯正を断られた経験があっても、諦める必要はありません。
ワイヤー矯正は、複雑な歯並びにも対応できる適応範囲の広い治療法です。ブラケットとワイヤーを使って歯に適切な力をかけることで、重度の叢生や複雑なケースでも確実に歯を動かすことができます。
治療期間は2〜3年ほどかかりますが、長年の実績があり、治療結果も非常に安定しています。装置が目立つ、食事がしにくいなどのデメリットはありますが、透明なブラケットや裏側矯正など審美性に配慮した方法も選択できます。
ガタガタの歯並びを放置すると、虫歯・歯周病・口内炎のリスクが高まり、身体全体への影響も考えられます。早めの治療が、将来の健康を守る重要な手段となります。
当院では、マイクロスコープや口腔内スキャナーを用いた精密な検査と治療を行っております。カウンセリングルームで納得いくまでご説明し、一人ひとりに適した治療計画を提案いたします。
歯並びでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。詳細は上永谷デンタルクリニックの公式サイトをご覧ください。

上永谷デンタルクリニック院長 平野信実
経歴
2012年4月
神奈川の大手法人の歯科医院で勤務、分院長など歴任
資格・所属学会
- 日本口腔インプラント学会会員
- 京都インプラント研究会会員
- JSOI専修医
