唾液検査シルハで分かる“虫歯リスク”|定期メンテナンスを自分に合った予防に変える方法
- 2026年1月15日
- 唾液検査
虫歯は「歯みがきの回数」だけで決まりません
「毎日きちんと磨いているのに虫歯ができる」
「家族は虫歯が少ないのに、自分だけ繰り返す」
このような悩みは珍しくありません。
虫歯のなりやすさには個人差があり、原因は歯みがきだけでなく、唾液の働き・お口の中の細菌バランス・食習慣・歯並びや詰め物の状態などが複雑に関係します。だからこそ大切なのが、治療が必要になる前に整える**“定期メンテナンス(予防管理)”**です。
そして近年、そのメンテナンスをより効果的にする方法として、唾液検査「シルハ(SillHa)」**が注目されています。数値で状態が見えることで、予防のやり方や通院ペースを“なんとなく”ではなく、根拠をもって決めやすくなるのが大きなメリットです。

定期メンテナンスが必要な理由
虫歯は「できてから見つける」より「できにくくする」が合理的
虫歯は一度進むと、削って詰める治療が必要になることがあります。治療自体は大切ですが、歯は削るほど元に戻せないため、繰り返すほど歯の寿命に影響します。
定期メンテナンスは、
- 磨き残しや歯石の除去(セルフケアだけでは落としにくい部分)
- 歯ぐきや詰め物の状態チェック
- 初期変化の早期発見(小さな変化の段階で対応)
- 生活習慣・磨き方の微調整
を継続して行うことで、虫歯・歯周病を“起こしにくい状態”に整える考え方です。
「自分に必要な予防」を知ると、メンテの効果が上がる
同じクリーニングでも、リスクが高い人と低い人では、必要な対策や通院間隔が変わります。
そこで役立つのが、唾液検査による“見える化”です。
シルハ(SillHa)唾液検査とは
シルハは、口腔内の健康状態を短時間で測定できる唾液検査システムです。検査方法はシンプルで、口をすすいだ後に専用機器で測定し、短時間で結果が確認できます。
従来の検診が「今ある問題を見つける」ことに強いのに対して、シルハは虫歯や歯ぐきトラブルの“なりやすさ”を把握し、予防計画に活かしやすい点が特徴です。
シルハで測定できる主な指標(6項目)
- むし歯菌の量:虫歯原因菌の指標
- 酸性度(pH):歯が溶けやすい環境かどうか
- 緩衝能:酸を中和する力(唾液の守る力)
- 白血球:歯肉の炎症状態の指標
- タンパク質:歯ぐきの状態把握に役立つ指標
- アンモニア:口臭や細菌の多さの指標のひとつ
結果がチャートなどで表示され、どこが弱点になっているかが把握しやすくなります。
シルハで分かる「虫歯になりやすい状態」のサイン
1)緩衝能が低い=酸に負けやすい
食事や間食のたびにお口の中は酸性に傾きます。唾液にはそれを戻す働きがありますが、緩衝能が弱いと、酸性の時間が長くなり、歯が溶けやすい状態が続きます。
2)酸性度が高い+むし歯菌が多い=要注意の組み合わせ
虫歯は「菌」と「糖」と「時間」が揃うと進みやすくなります。
むし歯菌の指標が高い、酸性度が高い場合は、セルフケアの強化に加えて、メンテナンスの内容や頻度の最適化が有効です。
3)アンモニアなどが高い=細菌が多い環境の可能性
口臭が気になる人は、細菌のバランスが乱れていることがあります。
細菌が多い環境は虫歯・歯ぐきトラブルとも関連しやすいため、清掃性の改善+定期的な専門ケアが重要になります。

シルハを「メンテナンス」に活かすポイント
ここが本記事の核です。シルハは検査がゴールではなく、メンテナンス設計の材料になります。
1)通院間隔を“状態に合わせて”決めやすい
一律に「半年に一回」で安心できる人もいれば、もう少し短い間隔が適する人もいます。
シルハでリスクの傾向を把握すると、クリーニングやチェックのペースを根拠をもって相談しやすくなります。
2)予防メニューを“自分仕様”に寄せられる
例えば、
- 酸に負けやすい → フッ化物の活用、間食の整え方、再石灰化を意識
- 菌が多い → クリーニングの重点部位、歯間ケアの最適化
- 歯ぐきの炎症傾向 → 歯周ケアの比重を上げる
のように、同じ「予防」でも打ち手が変わります。
3)詰め物・被せ物がある人ほど「定期チェック」が効く
治療済みの歯は、境目から再び虫歯になる(いわゆる二次的な虫歯)ことがあります。
自覚症状が出にくいこともあるため、シルハの数値とあわせて、定期的なチェックで早めに変化を拾うことが重要です。
ライフステージ別に変わる「気をつけどころ」
矯正中・矯正後/歯並びが重なりやすい
磨き残しが増えやすく、虫歯リスクが上がりやすいタイミングです。メンテナンスと歯間ケアの質が差になります。
忙しくてセルフケアが崩れやすい
就寝前のケアが短くなる、間食が増える、ストレスで口が乾くなど、リスクが積み上がりやすくなります。短い時間で効果が出やすいケア設計がポイントです。
歯ぐきが下がりやすい/過去に治療した歯が多い
歯の根元は虫歯になりやすい部位のひとつです。また、治療済みの歯の境目は要注意ポイントになりやすいため、メンテナンスの価値が上がります。
成長期のお子さま
歯の質や磨き方の習熟度の影響で、進行が早い場合があります。仕上げみがきやフッ化物の取り入れ方など、家庭と医院で連携しやすいのが特徴です。

今日からできるセルフケアの質を上げるコツ
歯ブラシだけで終わらせない
虫歯ができやすい場所は「歯と歯の間」が多い傾向があります。フロスや歯間ブラシを取り入れるだけで、ケアの精度が上がります。
「時間」より「磨けているか」
大切なのは回数よりも、磨き残しが多い部位(奥歯の溝、歯と歯の間、歯ぐきのきわ)を狙って落とせているかです。メンテで磨き方をアップデートすると効率が上がります。
間食・飲み物の“回数”を意識する
甘いものは量より「頻度」が影響することがあります。だらだら摂取を減らすだけでも、お口の中が酸性の時間を短くしやすくなります。
よくある質問
Q. シルハはどんなタイミングで受けるといい?
定期メンテナンスの見直し、虫歯が続く原因の確認、矯正やホワイトニングを検討している時など、予防計画を整えたいタイミングで役立ちます。
Q. 検査結果で、何をするかが変わる?
変わります。数値は「悪い・良い」だけでなく、どこに力を入れると効率が良いかを示す材料になります。メンテナンスの頻度や、セルフケアの重点部位の調整に活かせます。
まとめ|メンテナンスを“なんとなく”から“根拠ある予防”へ
虫歯は、歯みがきだけで決まるものではありません。
だからこそ、定期メンテナンスで状態を整えつつ、必要に応じてシルハのような検査を取り入れることで、予防の精度が上がります。
上永谷デンタルクリニックでは、日々のセルフケアでは取り切れない汚れの管理に加え、唾液検査なども活用しながら、一人ひとりに合わせた予防プランをご提案します。
「虫歯を繰り返したくない」「今のケアが合っているか不安」
そんな方は、メンテナンスとあわせてお気軽にご相談ください。
上永谷デンタルクリニックでは、土日も診療しており、上永谷駅から徒歩2分という好立地で、忙しい方でも通院しやすい環境を整えています。お子様の健康な成長と、ご家族皆様の笑顔を守るお手伝いをさせていただきます。

上永谷デンタルクリニック院長 平野信実
経歴
2012年4月
神奈川の大手法人の歯科医院で勤務、分院長など歴任
資格・所属学会
- 日本口腔インプラント学会会員
- 京都インプラント研究会会員
- JSOI専修医