銀歯の下が虫歯になる理由とは?セラミックが選ばれる医学的根拠を徹底解説
- 2026年2月18日
- セラミック
「銀歯の下が虫歯になっている」という診断を受けた経験はありませんか?
実は、銀歯の下で虫歯が再発する「二次カリエス」は、歯科治療において多く見られる問題です。保険診療で広く使われている銀歯ですが、医学的な視点から見ると、再治療のリスクが高い材料であることが知られています。
一方で、セラミック治療を選択される患者さまが増えているのには、理由があります。
本記事では、銀歯の下で虫歯が再発するメカニズムと、セラミックが長期的に歯を守る医学的根拠について詳しく解説します。

銀歯の下が虫歯になる3つの医学的理由
銀歯は保険適用で費用を抑えられるメリットがある一方、虫歯の再発リスクが高いという大きな課題を抱えています。
その理由を医学的な視点から見ていきましょう。
金属の経年劣化による変形と隙間の発生
銀歯は金属素材であるため、温度変化による「膨張」と「収縮」を繰り返します。
温かい食べ物を摂取すると膨張し、冷たい飲み物を飲むと収縮するのです。この繰り返しにより、徐々に天然歯との間に隙間が生じてしまいます。
隙間ができると、そこから細菌が侵入し、虫歯が再発する原因となります。さらに、銀歯の表面には小さな傷がつきやすく、その傷に汚れが溜まることで細菌が繁殖しやすい環境が作られてしまうのです。
一般的に、銀歯の寿命は5〜7年程度と言われており、この期間を過ぎると劣化が進行しやすくなります。
接着セメントの劣化と溶解
銀歯を歯に固定する際に使用される接着セメントは、時間の経過とともに劣化していきます。
保険診療では使用できる材料に制限があり、質の高い接着剤を選択することができません。セメントが劣化して溶け出すと、銀歯と土台の歯の間に隙間ができ、そこから細菌が侵入してしまいます。
この隙間は外から見えないため、患者さま自身が気づくことは困難です。気づいた時には虫歯がかなり進行していることも少なくありません。
接着セメントの劣化は、日々の食事や唾液の影響を受けて徐々に進行するため、定期的なチェックが重要です。
汚れの付着しやすさと帯電性
銀歯は金属であるため、わずかに帯電する性質を持っています。
この帯電性により、プラーク(歯垢)や食べ物の汚れが付着しやすくなります。さらに、セラミックのように表面がツルツルしているわけではないため、丁寧にブラッシングしても汚れを完全に落とすことが難しいのです。
汚れが長時間付着したままの状態が続くと、虫歯や歯周病のリスクが高まります。特に、銀歯と歯の境目は汚れが溜まりやすく、虫歯の再発リスクが高い部位となります。

セラミックが二次虫歯を防ぐ医学的メカニズム
セラミック治療が選ばれる理由は、見た目の美しさだけではありません。
医学的な根拠に基づいた、虫歯予防効果があるのです。
精密な型取りと高い適合精度
セラミック治療では、シリコン素材を使用した精密な型取りを行います。
シリコン素材は変形することがほとんどなく、ちぎれにくい特性があります。さらに、歯肉圧排という技術を用いて歯と歯肉の境界線を明瞭にすることで、限りなく隙間のない詰め物や被せ物を作ることが可能です。
この高い適合精度により、細菌の侵入を最小限に抑えることができます。銀歯のように経年劣化による隙間が生じにくいため、長期的に安定した状態を維持できるのです。
変形しない素材特性と長期安定性
セラミックは陶器と同じ素材であり、水分を吸収せず、腐食しない特性を持っています。
日常生活での温度変化に晒されても、セラミックの成分が溶け出したり変形したりすることはありません。歯茎や歯の土台にしっかり密着し続けるため、汚れや細菌が入りにくい環境を長期的に維持できます。
セラミックは10年から15年、メンテナンス次第では20年以上使用できるケースもあります。これは、銀歯の寿命である5〜7年と比較すると、大きな違いと言えるでしょう。
表面の滑らかさと汚れの付着抑制
セラミックの表面は滑らかで、ツルツルしています。
この特性により、プラークや細菌が付着しにくく、日々のブラッシングで効率的に汚れを除去できます。銀歯のように帯電することもないため、汚れが引き寄せられることもありません。
歯との境目も清潔に保ちやすく、虫歯や歯周病のリスクを大幅に軽減できます。毎日のセルフケアの効果を最大限に引き出せる素材と言えるでしょう。
セラミック治療の種類と特徴
セラミック治療には、いくつかの種類があります。
それぞれの特徴を理解して、ご自身に最適な治療を選択しましょう。
オールセラミック・・・最高の審美性
オールセラミックは、金属を一切使用しないセラミック素材です。
天然歯のような透明感と艶があり、色味の種類も豊富なため、周囲の歯と自然に調和します。前歯など、見た目が重要な部位に最適な選択肢と言えるでしょう。
金属を使用していないため、金属アレルギーの心配もなく、歯茎が黒ずむ「メタルタトゥー」のリスクもありません。審美性を最優先される方に特におすすめです。
ジルコニア・・・強度と審美性の両立
ジルコニアは、セラミックの中でも強度が高い素材です。
奥歯など、強い噛む力がかかる部位にも使用できます。審美性も高く、天然歯に近い色調を再現できるため、前歯から奥歯まで幅広く対応可能な素材と言えるでしょう。
長期的な耐久性にも優れており、多くの患者さまに選ばれています。強度と美しさを両立させたい方に適した素材です。
e-max・・・バランスの取れた選択肢
e-maxは、強度と審美性のバランスに優れたセラミック素材です。
オールセラミックよりも強度が高く、ジルコニアよりも透明感があります。前歯から小臼歯まで、幅広い部位に適用できる汎用性の高い素材として人気を集めています。
自然な仕上がりを求める方におすすめの選択肢と言えるでしょう。

銀歯とセラミックの長期的なコスト比較
「セラミックは高い」というイメージをお持ちの方も多いでしょう。
しかし、長期的な視点で見ると、実は銀歯の方が高くつく可能性があります。
再治療の頻度とトータルコスト
銀歯の寿命は5〜7年程度です。
つまり、一度銀歯で治療しても、数年後には再治療が必要になる可能性が高いのです。再治療のたびに歯を削る必要があり、削る量が増えるほど歯は弱くなっていきます。
最終的には抜歯に至るケースも少なくありません。一方、セラミックは10年から15年、適切なメンテナンスを行えば20年以上使用できます。
初期費用は銀歯より高くても、再治療の回数が少ないため、長期的にはコストを抑えられる可能性があります。治療回数が減ることで、通院の負担も軽減されるでしょう。
歯の寿命への投資という考え方
歯は一度失うと、二度と元には戻りません。
銀歯による再治療を繰り返すことで歯の寿命が短くなり、最終的にインプラントや入れ歯が必要になると、さらに高額な費用がかかります。セラミック治療は、歯の寿命を延ばすための「投資」と考えることもできるでしょう。
健康な歯を長く保つことは、生活の質を維持するために重要です。食事を楽しむ、会話を楽しむ、笑顔に自信を持つ・・・これらすべてに、健康な歯が関わっています。
セラミック治療を長持ちさせるためのポイント
セラミック治療の効果を引き出すには、適切なケアが必要です。
定期的なメンテナンスの重要性
セラミックは虫歯になりにくい素材ですが、100%虫歯にならないわけではありません。
毎日の歯磨きを怠ったり、定期的なメンテナンスをせずにいると、歯の土台が虫歯や歯周病を引き起こす可能性があります。3ヶ月から6ヶ月に一度、歯科医院でのクリーニングと検診を受けることをおすすめします。
定期的なメンテナンスでは、セラミックの状態確認だけでなく、歯茎の健康状態や噛み合わせのチェックも行います。早期発見・早期治療により、大きなトラブルを未然に防ぐことができるのです。
適切なブラッシング方法の習得
セラミックの表面は滑らかですが、歯との境目には汚れが溜まりやすい部分があります。
歯科医院でブラッシング指導を受け、正しい磨き方を習得しましょう。フッ素入りの歯磨き粉を使用することで、歯質を強化し、虫歯予防効果を高めることができます。
デンタルフロスや歯間ブラシを併用することで、歯ブラシだけでは届かない部分の汚れも除去できます。毎日のセルフケアが、セラミックを長持ちさせる鍵となります。
ナイトガードの使用
歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、セラミックに過度な負荷がかかり、破損するリスクがあります。
ナイトガードやマウスピースを装着することで、セラミックを保護し、長期的に使用することができます。歯ぎしりの自覚がない方でも、歯科医師に相談してみることをおすすめします。
就寝中の歯ぎしりは無意識に行われるため、自分では気づきにくいものです。歯科医師が歯の摩耗状態を確認し、必要に応じてナイトガードの使用を提案いたします。

上永谷デンタルクリニックのセラミック治療
当院では、患者さま一人ひとりに適した美しく、しっかり噛めるセラミック治療を提供しています。
精密な検査と治療計画
CT、マイクロスコープ、口腔内スキャナーなどを用いた精度の高い検査を行い、患者さまのお口の状態を把握します。
カウンセリングルームで、治療計画や治療経過を画像参照しながら、納得いくまでご説明いたします。口腔内カメラを用いてご自身の歯の状態を確認した上で、最適な治療方法を選択していただけます。
患者さまのご希望やライフスタイルに合わせて、複数の治療プランをご提案することも可能です。
経験豊富な技工士による高品質なセラミック
当院では、国内の経験豊富な技工士と連携し、オーダーメイドのセラミックを製作しています。
患者さまの歯の色、形、噛み合わせに合わせて、自然で美しい仕上がりを実現します。精度と審美性を兼ね備えたセラミック治療を提供しております。
技工士との綿密な連携により、患者さまのご要望を細部まで反映したセラミックを製作することが可能です。
安心の感染対策と快適な環境
治療で使用するミラーやピンセットは患者さま毎に滅菌・パッキングを実施し、診療中も口腔外バキュームを用いることで感染リスクの減少に努めています。
院内はバリアフリー設計で、ベビーカーや車椅子でも不自由なく通院可能です。プライバシーへの配慮として半個室を用意し、リラックスして治療を受けていただける環境を整えています。
小さなお子さま連れの方でも安心して通院できるよう、ベビーカーを置くスペースがあるユニットも完備しております。
まとめ・・・長期的な歯の健康を守るために
銀歯の下で虫歯が再発する理由は、金属の経年劣化、接着セメントの溶解、汚れの付着しやすさにあります。
一方、セラミックは精密な適合性、変形しない素材特性、表面の滑らかさにより、二次虫歯のリスクを大幅に軽減できます。初期費用は銀歯より高くても、再治療の回数が少なく、歯の寿命を延ばせるため、長期的には優れた選択肢と言えるでしょう。
大切な歯を守るために、セラミック治療を検討してみてはいかがでしょうか?
むし歯を放置して抜歯を勧められた方や、治療を諦めてしまった方も、セカンドオピニオンとしてお気軽にご相談ください。患者さまがご理解いただくまでカウンセリングを行い、納得の治療を提供いたします。
詳しくは上永谷デンタルクリニックの公式サイトをご覧ください。
地下鉄ブルーライン上永谷駅から徒歩2分、土曜・日曜も診療しております。WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご利用ください。
参考文献
・Survival and complication rates of all-ceramic and metal–ceramic single crowns after an observation period of at least 3 years: a systematic review
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17363997/
・A systematic review of the survival and complication rates of zirconia-ceramic and metal-ceramic single crowns
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25123763/
・Clinical performance of ceramic and metal-ceramic tooth-supported fixed dental prostheses (FDPs): a systematic review
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26412027/
・Direct composite resin versus amalgam restorations: longevity and reasons for failure – systematic review
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17877627/
・Hidden/Occult caries: clinical and radiographic diagnosis challenges
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0020653920301234

上永谷デンタルクリニック院長 平野信実
経歴
2012年4月
神奈川の大手法人の歯科医院で勤務、分院長など歴任
資格・所属学会
- 日本口腔インプラント学会会員
- 京都インプラント研究会会員
- JSOI専修医
