虫歯になりやすさは調べられる?唾液検査でわかる5つのリスクを解説
- 2026年6月10日
- 唾液検査

「毎日きちんと歯を磨いているのに、なぜか虫歯ができてしまう…」
そんな経験はありませんか?実は、虫歯になりやすいかどうかは、歯磨きの丁寧さだけでは決まりません。お口の中の環境、とりわけ「唾液の質と量」が大きく関係しています。
唾液検査(サリバテスト)を使えば、あなたの虫歯リスクを科学的な数値で把握することができます。目には見えないお口の中の状態を客観的に知ることで、あなた自身に合った予防策を立てることが可能になります。この記事では、唾液検査でわかる5つの重要なリスク指標と、その活用法について詳しく解説します。

ご自分の虫歯リスクを知って予防に活かしませんか
唾液検査では、唾液の量や性質などから虫歯のなりやすさの傾向を確認できます。上永谷デンタルクリニックでは、結果をもとに一人ひとりに合った予防ケアをご提案します。
唾液検査(サリバテスト)とは何か?
唾液検査は、文字どおり唾液を採取して分析する検査です。
唾液の中には、虫歯菌の数・お口の中の酸性度・歯茎の炎症具合など、口腔内の健康状態に関わる豊富な情報が含まれています。これらの成分を科学的に分析することで、将来的な虫歯・歯周病リスクの傾向を把握する参考になります。「なんとなく虫歯になりやすい気がする」という感覚を、数値という根拠に変えてくれる検査です。
検査の流れはとてもシンプル
「検査」と聞くと身構えてしまう方も多いかもしれません。でも、唾液検査は痛みも不快感もまったくありません。
- 専用の洗口液でうがいをする(約10秒)
- うがいした液をコップに吐き出し、専用の試験紙に染み込ませる
- 試験紙を測定機器にセットして分析する
数分〜十数分程度で結果を確認できる検査もあります。その日のうちに結果レポートを受け取ることができます。「こんなに簡単に自分のお口の状態がわかるの?」と驚かれる患者さまが多いです。
唾液検査が向いている方
以下のような方には、特に唾液検査をお勧めします。
- しょっちゅう虫歯になってしまう方
- しっかり歯磨きしているつもりなのに虫歯ができてしまう方
- 効率的に虫歯や歯周病の予防に取り組みたい方
- 自分に合った予防法を知りたい方
- お子さまの虫歯リスクを把握したい保護者の方
虫歯は一つの原因だけでなく、さまざまな要因が重なることで発生します。唾液検査でリスクを把握することが、効果的な予防の第一歩になります。
唾液検査でわかる5つの虫歯リスク指標
唾液検査では、複数の指標を同時に測定します。
それぞれの指標が何を意味するのかを理解することで、自分のお口の弱点がはっきりと見えてきます。以下で、特に虫歯リスクに関わる5つの重要な指標を詳しく解説します。
①むし歯菌の数(細菌数)
お口の中には無数の細菌が存在しています。
その中に、ミュータンス菌などの「虫歯原因菌」が含まれています。唾液検査では、唾液の中にどれくらいの虫歯菌がいるかを測定し、その活性度を評価します。重要なのは「今現在、虫歯があるかどうか」ではなく、「口内が虫歯になりやすい状態かどうか」を表す指標だという点です。虫歯菌の数が多いと判定された場合は、セルフケアをこまめに行ったり、歯科医院でのメインテナンス頻度を高めたりする取り組みが必要になります。
②酸性度(pH)
お口の中は、食事のたびに酸性へと傾きます。
虫歯菌は食べカスを分解して酸を作り出し、この酸が歯のエナメル質を溶かすことで虫歯が始まります。お口の中が酸性に傾いている時間が長い人ほど、歯が溶けやすく虫歯になりやすい傾向があります。唾液検査では、現在のお口の酸性度を数値で確認できます。酸性度が高い方は、食生活の見直しやオーラルケアの改善が重要です。また、胃酸の逆流がある場合、お口の中が酸性に傾きやすくなることがあります。
③唾液の緩衝能(かんしょうのう)
緩衝能とは、酸性に傾いた口内のpHを中性に戻そうとする唾液の働きのことです。
食事後、虫歯菌が作り出した乳酸を中和し、お口の中を中性の状態に戻してくれる重要な機能です。唾液の緩衝能が強ければ、酸への防御力も高くなります。逆に、唾液の量が少なかったり、緩衝作用が弱かったりすると、歯が酸にさらされる時間が長くなり、虫歯リスクが高まります。唾液検査では、この緩衝能が強いか弱いかを客観的に評価します。
④唾液の分泌量
唾液の量そのものも、虫歯リスクに直結します。
唾液には、お口の中を洗浄する働き・殺菌作用・歯の再石灰化を促進する働きがあります。唾液の分泌量が少ない「ドライマウス」の状態では、これらの保護機能が低下し、虫歯や歯周病のリスクが高まります。加齢・ストレス・薬の副作用・口呼吸などが唾液の分泌量に影響することがあります。唾液検査では、分泌量が十分かどうかを確認し、適切なケアにつなげることができます。
⑤白血球の数
白血球は、免疫細胞の一つです。
歯周病菌が増えると、体はその菌と戦うために白血球を送り込みます。唾液の中の白血球の数を調べることで、歯茎の炎症リスクを把握する参考指標になります。虫歯と歯周病は密接に関連しており、歯周病のリスクを知ることも、総合的なお口の健康管理において非常に重要です。
唾液検査の結果をどう活かすか
検査結果を受け取ったら、次のステップが大切です。
数値を眺めるだけでは意味がありません。それぞれの指標に応じた具体的なアクションを取ることで、初めて予防効果が生まれます。

リスクに応じた個別の予防プランを立てる
唾液検査の大きなメリットは、「自分だけの弱点」が明確になることです。
たとえば、虫歯菌の数が多い方には、フッ素配合の歯磨き粉の活用や、キシリトール製品の積極的な摂取が効果的と考えられます。緩衝能が低い方には、食後すぐのうがいや、唾液の分泌を促すガムの活用が助けになる可能性があります。唾液の分泌量が少ない方には、水分補給の習慣化や、口呼吸の改善が重要になります。一人ひとりのリスクに合わせたオーダーメイドの予防プランを立てることが、唾液検査の最大の活用法です。
定期的な検査で変化を追う
唾液検査は、一度受けて終わりではありません。
定期的に検査を繰り返すことで、ケアの効果が数値として確認できます。「先月より緩衝能が改善された」「虫歯菌の数が減ってきた」という変化を実感することで、セルフケアのモチベーションも維持しやすくなります。お口の状態は、生活習慣・食事・ストレスなどによって変化します。継続的なモニタリングが、長期的な口腔健康の維持につながります。
プロフェッショナルケアと組み合わせる
セルフケアだけでは限界があります。
健康なお口の環境を維持するためには、歯科医院での「プロフェッショナルケア」とご自宅での「セルフケア」の両輪が欠かせません。唾液検査の結果をもとに、歯科衛生士や歯科医師が適切なブラッシング指導・クリーニング・フッ素塗布などを提案します。使用する歯ブラシや歯磨き粉のアドバイスも、検査結果に基づいて行うことで、より効果的なケアが実現します。
虫歯になりやすい人の特徴と見直すべき生活習慣
唾液検査でリスクが高いと判定された方は、生活習慣の見直しも重要です。
「歯磨きを頑張っているのに虫歯になる」という方の多くは、歯磨き以外の要因が影響していることがあります。以下のような習慣が、虫歯リスクを高める可能性があります。
- 間食の頻度が高い…食事のたびにお口が酸性になるため、回数が多いほどリスクが上がります
- 甘い飲み物をよく飲む…砂糖を含む飲料は虫歯菌のエサになります
- 口呼吸の習慣がある…唾液が乾燥し、保護機能が低下します
- 歯磨きのタイミングが不適切…食後すぐに磨かないと、酸にさらされる時間が長くなります
- ストレスが多い…唾液の分泌量が減少する可能性があります
どう思いますか?心当たりのある習慣はありましたか?
唾液検査の結果と照らし合わせながら、改善できる点から少しずつ取り組んでいくことが大切です。
「虫歯になりやすい体質」は変えられないかもしれませんが、生活習慣やセルフケアの見直しによって改善が期待できます。

子どもの虫歯リスクも唾液検査で把握できる
お子さまの虫歯が心配な保護者の方にも、唾液検査は有効です。
「しっかりブラッシングしているつもりなのに、子どもが虫歯になってしまった…」という経験をお持ちの方も少なくありません。お子さまの口腔内環境を早期に把握し、リスクに応じた予防プログラムを始めることで、将来の虫歯を減らすことが期待できます。小さいころから予防の習慣を身につけることは、生涯の口腔健康にとって非常に大切なことです。
上永谷デンタルクリニックの予防歯科へのこだわり
予防歯科は、治療よりも大切だと考えています。
上永谷デンタルクリニックでは、お子さまから高齢者の方まで、一人ひとりに合わせたオーダーメイドの予防プログラムを提供しています。お子さまにはむし歯予防プログラムから顎口腔機能の発育サポートを、大人の方には歯周病治療から審美的治療を、高齢者の方には噛む・飲み込む機能を保つ治療を…それぞれのライフステージに合わせた健康増進を提案しています。
精密な検査機器で、見えないリスクを可視化
当院では、マイクロスコープ・拡大鏡・口腔内スキャナーを導入しています。
これらの機器を活用することで、肉眼では確認しにくい初期の虫歯や、歯周病の進行状況を精密に把握することができます。「抜歯を勧められたが決断できない」「治療を諦めかけている」という方も、ぜひ一度ご相談ください。セカンドオピニオンにも対応しています。
カウンセリングルームで、納得いくまで話し合える
治療室とは別に、専用のカウンセリングルームを設けています。
治療計画や検査結果を画像で確認しながら、納得いくまでご説明します。「何をされているかわからない」という不安を感じることなく、安心して治療に臨んでいただける環境づくりを大切にしています。院内はバリアフリー設計で、ベビーカーや車椅子でも不自由なく通院できます。
感染対策も徹底しています
治療で使用するミラーやピンセットは、患者さまごとに滅菌・パッキングを実施しています。診療中も口腔外バキュームを使用することで、感染リスクの低減に努めています。安心して通院いただける環境を整えています。
まとめ〜唾液検査で、あなたのお口の未来を守る
虫歯になりやすいかどうかは、唾液検査によって科学的に把握することができます。
むし歯菌の数・酸性度・緩衝能・唾液の分泌量・白血球の数という5つの指標を知ることで、自分だけの弱点と向き合い、効果的な予防策を立てることができます。「なんとなく虫歯になりやすい気がする」という漠然とした不安を、具体的な行動に変えるための第一歩が、唾液検査です。
予防は、治療よりも確実にお口の健康を守ります。
上永谷デンタルクリニックでは、地下鉄ブルーライン上永谷駅から徒歩2分という好立地で、土曜・日曜も診療を行っています。WEB予約(初診の方のみ)にも対応しており、お気軽にご来院いただけます。唾液検査を含む予防歯科について、何かご不明な点があればいつでもご相談ください。
あなたのお口の健康を、一緒に守っていきましょう。
上永谷デンタルクリニックの予防歯科・唾液検査について詳しくはこちら
あわせて読みたい関連コラム

上永谷デンタルクリニック院長 平野信実
経歴
2012年4月
神奈川の大手法人の歯科医院で勤務、分院長など歴任
資格・所属学会
- 日本口腔インプラント学会会員
- 京都インプラント研究会会員
- JSOI専修医
引用元
唾液検査・サリバテスト関連
- 日本歯科医師会|唾液検査について
- ライオン歯科材株式会社|SMT(Salivary Multi Test)
- GC|Salivary Multi Test(唾液検査)
虫歯・唾液・緩衝能関連
- 厚生労働省 e-ヘルスネット|むし歯
- 厚生労働省 e-ヘルスネット|唾液のはたらき
- 日本歯科保存学会
歯周病・白血球関連
小児予防歯科関連
- 日本小児歯科学会
- 厚生労働省 e-ヘルスネット|フッ化物応用
